コラム
弁理士の仕事に関する情報を発信していきます

中小企業庁の取り組み
- 2024.09.28
ライセンス
中小企業庁は令和3年に大企業と中小企業との関係で、いくつかの分野において慣行を改めるような提言をしています。
その中に知的財産権の分野が入っています。
ノーハウの提供、工場見学の強制、金型図面の提供要請等によって中小企業が痛めつけられている現状があるためです。
中小企業側も大企業ほどは法務知財体制が整っておらず、大企業に押し切られる契約を受け入れざるを得ない現状もあります。
やはり、大企業と中小企業との契約では大企業に有利な片務的契約になりがちで、中小企業も契約に関しては、中小企業庁や公正取引委員会などの情報を積極的に取り入れて公平な契約となるようにしなければならないと思います。弁理士の仕事の中の一つは、そのような公平な契約を結ぶお手伝いをすることだと思います。

パテントライセンス(5)強弱ニーズ
- 2024.09.18
ライセンス
現状製品の性能が劣っているので改良したいというネガティブニーズと、現状は期待する機能の製品は存在しなく、こんなのがあったらいいなというポジティブニーズの2つがあると前回の投稿で申し上げました。
ライセンシーの製品で改善しなければならない性能などがあり、その改善しなければならないことが差し迫っている場合は強いポジティブニーズで強ネガティブニーズとします。強ネガティブニーズに対応できて、現実的にその特許を適用するのにコスト増等の障害がなければライセンシーのインセンティブを引き出すことができます。この場合を強ー強ネガティブニーズと呼ぶことにします。
強ネガティブニーズに対応できるけれども、現実的にその特許を適用するのにコスト増等の障害があって躊躇する部分があると、ライセンシーからの大きなンセンティブを引き出すことが難しくなります。この場合は、費用対効果の関係となりライセンス交渉が難しくなります。この場合を強ー弱ネガティブニーズと呼ぶことにします。
同じ考えで、弱-強ネガティブニーズの場合も費用対効果になり、ライセンシーからの大きなンセンティブを引き出すことが難しくなります。
弱ー弱ネガティブニーズの場合はライセンスの可能性はありません。
ポジティブニーズの場合も同様です。
ここでわかることは、ライセンシーからの大きなインセンティブを引き出すためには、強-強ニーズでなければならず、強ー弱ニーズや弱-強ニーズではライセンス交渉に難航することが予想されます。
ライセンシーとの交渉に当たっては、ライセンシーが当該特許を採択しやすいような製造コストも考慮した発明が良いことになります。但し、多少のコスト増があってもはるかに上回るメリットがある場合は別です。コスト増とメリットの関係に対しては、ライセンサーとライセンシーの間で感覚のずれが生じていないか注意する必要があります。

パテントライセンス(4)孫さんの「音声翻訳機」
- 2024.09.16
ライセンス
孫さんの「音声翻訳機」はどのようにできたのでしょうか?成功事例としてまとめました。「ゼロから出発した男たち」からの抜粋です。
◆ 日本に帰ったら、事業を興し、その業界で、なんとしてでもナンバー1になってみせる
◆ 何か、発明しよう。それも、事業化可能なものを発明し、その特許権を売って、基礎資金にしよう
◆ 孫は、見るものをすべて石と化したギリシャ神話のメデューサよろしく、見るものすべて、発明と結びつけた
◆ 声の出る腕時計は、どうだろう。「おい、起きないと、大変だぞ!」とか「4時だぞ、約束の電話をしなくては!」とか・・・
◆ 自動車の運転席の前に設置した画面に、地図が映る。ホタンを押して行く先を指定すると、現在地に赤いランプが点くという発想も考えた
◆ 外国へ旅行して、外人と話すのに、いちいち辞書を引くのは大変だ。電卓のように、日本語で、「空港マテ行ク近道ハアリマセンカ・・・」とキーボードで入力すると、英語に同時に翻訳され、しかも声になって出る『音声翻訳機』はできないものか・・・
◆ プロジェクトチームに加える研究者は、すべて世界の一流の研究者にしよう。それらの研究者を信用させるためのキーパーソンとして、モーザー教授をまず口説き、突破口にしよう
◆ 世界の最先端の超一流の科学者を集め、八カ月後、試作機を完成した
◆ 売り込み先は最初から、シャープを本命と考えていた
「音声翻訳機」のニーズは、言葉の壁の克服でした。これは、誰かからのニーズではなく、孫さん自身が言葉の壁を感じていたからだと思います。「ゼロから出発した男たち」の中には、孫さんの大学時代の言葉の壁に苦労したエピソードが沢山あります。
毎日1つの発明のアイデア出しをすることを自らに課した孫さんが、たくさんのアイデアから最適なものとしてチョイスしたものが「音声翻訳機」でした。
この発明は、ニーズ優先の発明でした。ニーズ優先の発明には2種類あるように思われます。現状製品の性能が劣っているので改良したいというニーズと、現状は期待する機能の製品は存在しなく、こんなのがあったらいいなというニーズと思います。前者をネガティブニーズと呼び、後者をポジティブニーズと呼ぶとすると、孫さんの「音声翻訳機」の発明はポジティブニーズの発明と思います。

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